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錦織圭、ストレート勝利でP・H・マチューとの初戦を「集中力」で突破(2015全仏オープンテニス)

Photo : atpworldtour.com

5月24日、全仏オープン(フランス/パリ)男子シングルス1回戦。
第5シードの錦織圭が地元で元世界ランク12位のP・H・マチュー(フランス)を6-3, 7-5, 6-1のストレートで下し、2年ぶりの2回戦進出を果たした。
昨年は、活躍が期待されながらも1回戦でM・クリザン(スロバキア)に敗れて初戦を敗退し、クレーシーズンの最後を飾れず、パリを去った。

第1セットは錦織の精度の高いバックハンドなどが決まり、第2ゲームで先にブレーク、第4ゲームでもブレークを決めて6-3で先取する。

第2セット第2ゲームで錦織が先にブレークするが、第3ゲームで地元の声援をうけギアをアップしたマチューにブレークバックを許し、第5ゲームでもブレークされる。
しかし、第6ゲームですぐにブレークバックし、マチューに傾きかけたゲームを慌てることなく引き戻した。
その後両者のサービスキープが続くが、6-5で迎えた第12ゲームでブレークチャンスが到来すると、最後はネットインして2セットアップ。

第3セット第2ゲームは先に錦織がブレークに成功、第4ゲームでは攻め込まれるもクロスロブを決めて2度目のブレークを決める。
5-0での第6ゲームでは、勝利後のサインを待ちきれない子どもたちに苦笑いをするシーンもあり、マチューがサービスキープ。
第7ゲームのサービングフォーザマッチでは、最後のポイントを悩まされ続いたファーストサービスを吹っ切るようなエースで飾り、難しい初戦を突破した。

錦織のファーストサービスの確率はゲーム全体でも49%、センターを狙うサービスでもはっきりフォールトをわかる外れ方をし、ゲームの主導権を今一つはっきりと握れない展開が続いた。
試合中、錦織は自身のサービスゲーム時に「(ファーストサービスを)入れろ!」と自分自身に言い聞かせていたという。

錦織は最近のインタビューで"ビック4"との差は「集中力」とはっきりと語っている。前哨戦のBNLイタリア国際男子では準決勝でN・ジョコビッチとフルセットで戦い、その集中力の凄さや重要性を改めて感じ取ったに違いない。
勝負を分けた第3セットは、数字的には1-6の一方的な結果となったが、1本決まれば、形勢は大きく変わる試合内容であり、テクニックで圧倒するだけでは勝てないことを学んだのであろうか。

錦織はマチューとの試合後に「しっかり2セット目の最後にとったゲームだったり、集中力を高めてプレー出来たので、3セットでしっかり勝てたと思う。」と、コメントし、集中力をうまくコントロールできたことを喜んでいるように見えた。

錦織は2回戦で、世界ランク60位のT・ベルッチ(ブラジル)と100位のM・マトセビッチ(オーストラリア)の勝者と対戦する。
ボトムハーフのドロー表からの組み合わせでは上位シード陣がそのまま勝利していけば、準々決勝で4位のT・ベルディヒ、準決勝で2位のR・フェデラーと対戦することとなる。

錦織はグランドスラムで昨年の全米オープン決勝進出が自己最高成績で、今回は四大大会初のタイトル獲得を狙う。今年の全豪オープンは3年ぶり2度目のベスト8進出。


【錦織圭 全仏オープン戦歴】

<2014年>
・1回戦 敗退 M・クリザン 6-7 (4-7), 1-6, 2-6

<2013年>
・1回戦 勝利 J・レヴィン(アメリカ) 6-3, 6-2, 6-0
・2回戦 勝利 G・ゼミヤ(スロベニア) 6-1, 5-7, 6-1, 6-4
・3回戦 勝利 B・ペール(フランス) 6-3, 6-7 (3-7), 6-4, 6-1
・4回戦 敗退 R・ナダル 4-6, 1-6, 3-6

<2011年>
・1回戦 勝利 ルー・イェンスン(台湾) 6-1, 6-3, 6-4
・2回戦 敗退 S・スタコフスキ(ウクライナ) 1-6, 6-3, 3-6, 6-7 (3-7)

<2010年>
・1回戦 勝利 S・ヒラルド(コロンビア) 2-6, 4-6, 7-6 (7-3), 6-2, 6-4
・2回戦 敗退 N・ジョコビッチ 1-6, 4-6, 4-6

<2008年>
・予選1回戦 勝利 J・M・アラングレン(アルゼンチン) 1-6, 6-3, 6-2
・予選2回戦 敗退 S・グロイル(ドイツ) 2-6, 5-7

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