7月31日、ATP1000のロジャーズ・カップ(カナダ/トロント、ハード)シングルス決勝戦.。
第3シードの錦織圭は、第1シードのN・ジョコビッチ(セルビア)に3-6, 5-7のストレートで敗れ、マスターズ初優勝に届かず。
ジョコビッチとは12度目の対戦で、錦織の2勝10敗。2014年の全米オープン準決勝で勝利してから9連敗、今年だけでも5連敗となり、ATP1000では4月のマイアミ・オープン(アメリカ/ マイアミ、ハード)決勝でも、ストレート負けを喫し、マスターズ初優勝の再びの壁となった。
ジョコビッチは、錦織にBNLイタリア国際準決勝でフルセットに追い上げられた対策であろうか、第1セットでのジョコビッチのサービス精度は素晴らしく、第6ゲームでブレイクをすると錦織にラリー戦に持ち込む隙も与えずに6−3で先取する。
第2セット、第3ゲームにブレークされた錦織は第6ゲームで初のブレークに成功し、3−3に戻し、その後のゲームではラリー戦に持ち込むと、深いボールでジョコビッチを攻め立てる。しかし、ジョコビッチは回転を強くかけたストロークなどで錦織のミスを誘発させる。第11ゲームで錦織は再びブレークされてしまい、1時間22分でゲームセットとなった。
錦織はマスターズ初優勝を逃したが、左脇腹の痛みで途中棄権した7月上旬のウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝)以来の公式戦復帰で、どのくらいの戦いが可能か手探りであったに違いない。第2セットでは、ジョコビッチを追い詰めるショットを放つことが十分できたことに安堵したのだろうか。試合後の錦織の表情はすがすがしいものであった。
次なるステージは子どもの頃からの夢であったリオデジャネイロ・オリンピック。日の丸を背負っての活躍が期待される。
一方、優勝したジョコビッチは、これでマスターズ通算30勝目を飾り、ロジャーズ・カップは2007・2011・2012年に続き4年ぶり4度目のタイトル獲得。チャンピオンらしい揺るぎのない強さを見せつけた。
錦 織 0 3-6
5-72 ジョコビッチ 第2セット
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 T 計 錦 織 ○ ○ ◎ ○ ○ 5 ジョコ ○ ◎ ○ ○ ○ ◎ ○ 7 ◎はブレーク、○はキープ、Tはタイブレーク
第12ゲーム ジョコビッチはジュースから、最後は錦織のリターンがアウトとなり、第2セットも連取した
第11ゲーム ジュースから、錦織のリターンがアウトとなり、ジョコビッチのアドバンテージ。最後は錦織のリターンがアウトとなりブレークを許してしまう
第10ゲーム ジョコビッチがラブゲームでキープ
第9ゲーム 錦織がキープ
第8ゲーム ジョコビッチが2本のサービスエースなどでキープ
第7ゲーム 錦織がラブゲームでキープ
第6ゲーム ジョコビッチ0-30から、錦織のリターンエースが決まりトリプルでブレークポイント。ラリー戦からジョコビッチは1本防ぐも最後は錦織のパッシングが決まりブレークされる
第5ゲーム 錦織がキープ
第4ゲーム 錦織がラリー戦に持ち込むが、ジョコビッチのパッシングが決まるなどで難なくキープ
第3ゲーム 錦織はトリプルでブレークポイントを許す。1本防ぐが2本目でフォアのリターンがアウトとなり、ブレークされる
第2ゲーム ジョコビッチが40-15から錦織のリターンがネットにかかりキープ
第1ゲーム 錦織が40-30からキープ
第1セット
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 T 計 錦 織 ○ ○ ○ 3 ジョコ ○ ○ ○ ◎ ○ ○ 6 ◎はブレーク、○はキープ、Tはタイブレーク
第9ゲーム ジョコビッチがダブルのセットポイント。錦織はリターンエースで1本は防ぐものの、最後は錦織のリターンがアウトとなり、ジョコビッチが第1セットを先取
第8ゲーム 錦織はジュースからセンターのサービスエースでキープ
第7ゲーム ジョコビッチがサービスゲームをキープ
第6ゲーム ダブルのブレークポイントから、錦織のリターンがアウトとなりジョコビッチがブレークに成功
第5ゲーム 40-30から錦織のリターンがネットにかかりジョコビッチがキープ
第4ゲーム 錦織が40-30から、サービスエースが決まりキープ
第3ゲーム ジョコビッチは2ゲーム続けてラブゲームでキープ
第2ゲーム 錦織40-15から、ジョコビッチのリターンがネットにかかりキープ
第1ゲーム ジョコビッチのサーブで試合開始。ラブゲームで難なくキープ