8月15日、ロジャーズ・カップ(カナダ/モントリオール)シングルス準決勝。マスターズ初優勝を狙う第4シードの錦織圭はBIG4の1人である第2シードのA・マレー(英国)に3-6, 0-6のストレートで完敗。宿敵R・ナダルを前戦で破りながらも大会初の決勝進出を逃した。
第1セット、錦織はナダル戦で見せたような安定したサービス・ストロークが影をひそめ、第2ゲームでマレーに先にブレークを許す。
調子が上がらないまま我慢のテニスが続くが、第6ゲームで2度目のブレークをされる。
第7ゲームで鋭いリターンを決めてブレークバックに成功するが、第8ゲームでは0-40からミスを連発し、結果、マレーに5ポイント連取され、3度目のブレークを許し、万事休す。
第9ゲームのマレーのサービスキープで3-6で第1セットを落とす。
第1セットを通して徐々にストロークも安定し始めて挽回の兆しが見えたが、第2セットに入っても精彩を欠いたプレーが続いた。
体力の限界なのだろうか、いつもなら守備範囲のボールにも触れられず、見送る場面も多く見られた。
結果、この第2セットで1ゲームもとることが出来なかった錦織はマレーにストレートで敗れ、コートを去ることとなった。
圧倒的な強さを見せたナダル戦のようなプレーを期待していただけに、マレー戦での錦織はまるで別人のようであった。好ゲームを期待していた観客からブーイングがおこる試合内容となった。
シティ・オープンで5試合、ロジャーズ・カップで4試合、合計9試合をこなした錦織の身体はピークを迎え、力が尽きてしまったのだろうか。マレーのバックハンドから放たれたボールを追いかけずに見送ってゲームセットとなったのがあまりにも象徴的であった。
全米オープンは31日から開幕する。グランドスラムタイトル獲得には、更なるフィジカルの強化が必要であり、体力を温存するにはナダル戦でみせたような早い攻撃が必須となる。