Read Article

錦織圭、クレーの難敵T・ベルッチにストレート勝利し、3回戦へ(2015全仏オープン)

Photo : atpworldtour.com

5月27日、全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー)男子シングルス2回戦。
第5シードの錦織圭は元世界ランク21位のT・ベルッチ(ブラジル)に、初顔合わせであったが、我慢強いテニスで7-5, 6-4, 6-4のストレート勝利し、2年ぶりのセンターコート(フィリップ・シャトリエ)で3回戦進出を決めた。

第1セット、クレーを得意な戦場とするベルリッチの強打や伸びのあるバックハンドに手こずり、錦織は本来のプレーを発揮出来ずに、両者のサービスキープが続く。
第11ゲームでようやくブレークを決めて、第12ゲームをサービスキープして第1セット先取。

第2セットに入り、錦織はベルリッチの強打を見切ったように4ゲームを連取し、試合の主導権を握り始める。
しかし、その余裕の反動か第7ゲームでドロップショットを放つもベルッチにポイントを決められ、サービスキープを許すと、第8ゲームでパッシングショットを決められ、ブレークされ、第9ゲームもサービスキープされ、ベルッチの方に流れが傾き始める。

しかし、錦織はコートチェンジの間に息を整えたのだろうか、第10ゲーム2度目のサービングフォーザセットでは、ベルッチのスマッシュをうまく返球してポイント、ベルッチも切れのあるバックハンドでポイントを奪取するが、ここまで。最後は浅くなったボールを錦織が狙いすまして逆クロスのフォアハンドウィナーで決めて2セットアップする・

第3セット、第3ゲームで強打しても返球され、コースを突いても厳しいコース返球され、ラリー戦で我慢ができなくなったベルッチはドロップショットを放つ。しかし、守りのドロップショットはうまく決まるものでもなく、錦織がブレークに成功。
第7ゲームでは、ベルッチの角度のついたアドサイドの難しい返球をフォアのカウンターショットで決め、2回目のブレークに成功。ゲームカウントを5-2として王手とした。

サービングフォーザマッチの第8ゲーム。後のないベルッチが踏ん張り、バックハンドのダウンザラインを決めるなどで錦織がブレークを許す。第9ゲームでもベルッチの勢いは止まらず、サービスキープされ、第2セットの再現のような流れとなる。

2度目のサービングフォーザマッチを迎える第9ゲームの前に錦織はメディカル・タイムアウトで左手の親指を治療。
それがリフレッシュ効果をもたらしたかは不明であるが、ゲームではファーストサービスをきちっと入れて、優位に展開。ベルッチも攻守が入れ替わる厳しいストローク戦に持ち込むが、錦織が一段スピードが違うバックハンドウィナーを決めると、マッチポイントではセンターにサービスエースを決めて、2年ぶりの3回戦進出を決めた。

試合後のWOWOWのインタビューでは
「タフな試合を勝ててホッとしています。彼(ベルッチ)はクレーで調子が良くて強い選手だったので、いつもよりも緊張していました」
「長いストローク戦になることはわかっていたので、なるべく前に出たり、ショートクロスだったり、いつもより変化を加えてやるように意識していました」と答えた。

クレーター相手のゲームで、サウスポーで初顔合わせの油断ならないベルッチであったが、結果、錦織は試合を通じて主導権を相手に渡すことはなかった。そして、ランキング5位の強さを見せてくれた、しかし、一息おいてしまうと試合の流れが大きく変わる全仏の怖さも知り、その対処の仕方も十分に心得ているような試合であった。

勝利した錦織は、この日に行われた2回戦で世界ランク34位のF・ベルダスコ(スペイン)を大接戦の末に破った世界ランク48位のベンジャミン・ベッカー(ドイツ)と3回戦で対戦する

URL :
TRACKBACK URL :

COMMENT ON FACEBOOK

Return Top