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錦織圭、N・キリオスにストレート勝利し、決勝進出!(2016 マイアミ・オープン)

錦織圭、N・キリオスにストレート勝利し、決勝進出!(2016 マイアミ・オープン)

4月1日、マイアミ・オープン(アメリカ/マイアミ、ハード)シングルス準決勝。
第6シードの錦織圭が第24シードのN・キリオス(オーストラリア)を6-3, 7-5のストレートで下し、この大会初の決勝進出を果たし、N・ジョコビッチとのリベンジ戦にマスターズ初優勝をかけることとなった。

第1セット第1ゲーム。トスでレシーブを選んだ錦織は立ち上がりでキリオスに連続エースを決められ、ラブゲームでスタートするが、第3ゲームでキリオスのダブルフォルトで先にブレークに成功する。錦織のファーストサービスも安定し、隙のないゲーム展開をし、キリオスはサービスでゲームの流れをつかもうとするが、第9ゲームでもダブルフォルトを犯し、錦織が2度目のブレークに成功して第1セットを先取。

第2セット第2ゲームで錦織が先にブレークするが、第3ゲームでキリオスにパッシングショットを決められ、最後はダブルフォルトを犯し、ブレークバックされる。息を吹き返したキリオスはサーブで攻め、錦織はストローク戦へ持ち込み優位に展開し、両者譲らずのサービスキープ合戦を続ける。
第12ゲーム、6-5で迎えたキリオスのサーブをジュースに持ち込むと2度目のマッチポイントで最後はボレーを決めてブレーク、勝利をものにした。

モンフィス戦での激闘の準々決勝戦の25時間後に行われたこの試合、終わってみれば、錦織はキリオスに8本のサービスを決められはしたが、このサービス強者に対してリターンがうまく機能し、ストローク戦でもバック側を攻めて、優位にゲームを進め、サービスも安定し、1時間24分で勝負を決めることができた。

失言・暴言で何かと世間を騒がす20歳にキリオスは、今大会でサーブが好調で、準決勝までの4試合で決めた総エース数は42本。これは全参戦選手中、2位(1位はモンフィス)の記録。この二人のビッグサーバーから勝利した錦織のリターン能力はやはり世界トップレベルであることを証明した。

次なる決勝の相手、N・ジョコビッチとは9度目の対戦となり、成績は錦織から2勝6敗。直近では今年の全豪オープン準々決勝で、その時はストレートの完敗。そして、2014年の全米オープン準決勝以来、ジョコビッチに5連敗している。

ビッグ4からも一つ抜きん出ているジョコビッチに対して、どうような戦略で戦うか、興味深い決勝戦となった。しかも、錦織のマスターズ大会決勝進出は14年マドリード・オープン以来2度目。その時はR・ナダル(スペイン)と対戦し、6-2、4-6とリードしながら第3セット途中で、でん部の痛みが悪化し途中棄権。「人生最高のプレーをしていたのに」と落胆した準優勝であった。

そして、2年前のこの大会では、準々決勝で4大大会最多優勝を誇るフェデラーを破りながら、その激闘で左足を痛め、準決勝のジョコビッチ戦は試合前に無念の棄権をした。

全トップ選手が集う『ATPマスターズ1000』は一つレベルが高い大会。錦織自身が目標としていた「4大大会の前にマスターズ大会に優勝すること」へあと1歩と迫った。しかし、必ずマスコミが騒ぎ立てるであろう「初Vへ王手」という安易なキャッチ以上にその前に立ちはだかる壁は高く、そして厚い。しかし、それはグランドスラム制覇への一つの階段にすぎない‥‥‥。

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