5月27日、全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー)男子シングルス3回戦。
第5シードの錦織圭は世界ランク52位のF・ベルダスコ(スペイン)に苦しめられるが、6-3, 6-4, 3-6, 2-6, 6-4のフルセットで下し、2年連続ベスト16進出を決めた。
5セットの総獲得ポイントは錦織が151、ベルダスコが154。この数字を見ても、負けてもおかしくない試合だった。
ベルダスコは世界ランク7位まであがった実績のあるプレイヤーであり、スーパープレイを連発して今年の全豪オープンでR・ナダルを打ち負かしているクレーの強者でもある。
第1セットは第1ゲームから錦織のブレークで始まったが、第2ゲームではベルダスコの巧みなドロップショットが決まり、ブレークバックされる。お返しのドロップショットで第3ゲームで再びブレークする。
ベルダスコの攻撃的なテニスに慌てずに無理をせず、甘く来たボールをカウンターショットで決め、そのまま主導権を握り、錦織が第1セットを先取した。
第2セット、ベルダスコが戦略を変え、トップスピンを錦織のバックハンドに送るようになり、それは高く弾んだ。クロスが甘くなれば、サウスポーのベルダスコの強烈なフォアハンドの餌食になり、ダウンザラインか厳しいクロスに飛んで来る。フォアハンドの打ち合いに持ち込んでも、絶妙なドロップショットが放たれる。
第5ゲームで錦織は先にブレークされるが、すぐさまブレークバック、再び第7ゲームでブレークされるが、ブレークバック。第9ゲームではデュース2回まで追い込まれるが、最後はフォアのストレートを決めて、錦織がキープ。
第10ゲーム、30−30から錦織がフォアハンド・クロスを決め、最後はベルダスコのミスショットで第2セットを連取した。しかし、錦織らしい配球がうまくできず、主導権がベルダスコに移りつつあった。
第3セット。後のないベルダスコは、ある程度手応えを感じていたフォアハンドをさらに強め、錦織のミスショットを誘う。
バックハンドの高い打点で打たされ、ジョコビッチさえも追い込んだ左右の自在な展開ができず、バックハンドの甘いクロスを攻撃され、錦織はミスを強要されてしまう。結果、続く第4セットとベルダスコに2セット連取を許し、勝負はファイルセットとなる。
ファイナルセット、錦織は戦略を変更する。バックハンドの高い所を狙われているので、前に出て踏み込んで打つようにする。それはタイミングを合わせるのが難しく、同時にリスクを伴う選択でもある。
しかし、その結果は第5ゲームに現れる。リターン能力であれば、世界トップレベルの錦織は、うまく調整し、返球が深くなり、ベルダスコのミスを増やし、ブレークに成功する。
このブレークが決め手となり、錦織がフルセット3時間21分の死闘を制して、難敵ベルダスコを退けた。
錦織は、試合を振り返り、「(コートが乾いて)相手のボールが伸びたり、跳ねたりした。跳ねるとバックから相手のバックに返すのが難しかった。」
「(ベスダスコのドロップショットは)うまかったとしか言いようがない。こちらが返せないほど手前に落とされた。」と語った。
錦織が主導権を握っての試合ではなかったが、今シーズンは土俵際で踏みとどまる強さが際立ってきている感がある。
「最後まで諦めるな!」というマイケル・チャンコーチの声が聞こえてくるようでもある。
錦 織 3 6-3
6-4
3-6
2-6
6-42 ベルダスコ 第5セット
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 T 計 錦 織 ○ ○ ◎ ○ ○ ○ 6 ベルダ ○ ○ ○ ○ 4 ○はキープ、◎はブレーク、Tはタイブレーク
<第10ゲーム> 錦織のサーブ。0-15からベルダスコのドロップショットを回り込んで拾うと、最後はバックハンドで強烈なスマッシュを決め、錦織はガッツポーズ。40-30から最後はフォアハンドのクロスを決めた錦織がフルセットの死闘を制して勝利。大歓声のスタンドへ何度もガッツポーズを見せた
<第9ゲーム> ベルダスコのサーブ。15-40から粘るベルダスコがジュースに持ち込む。最後は錦織のリターンがわずかに外れベルダスコがキープ
<第8ゲーム> 錦織のサーブ。40-15からサービスエースを決め錦織がキープ
<第7ゲーム> ベルダスコのサーブ。40-15からサービスエースを決めたベルダスコがキープ
<第6ゲーム> 錦織のサーブ。40-30からドロップショットを決めた錦織がキープ
<第5ゲーム> ベルダスコのサーブ。30-30から錦織がバックハンドのストレートを決める。最後はバックハンドのクロスを決め錦織がブレーク。大きくガッツポーズを作る
<第4ゲーム> 錦織のサーブ。30-15から激しいラリーの応酬を制する。40-30からベルダスコのショットが外れ錦織がキープ
<第3ゲーム> ベルダスコのサーブ。40-15から錦織が連続ポイントでジュースに持ち込む。2度のジュースの末、錦織のリターンが外れベルダスコがキープ
<第2ゲーム> 錦織のサーブ。15-15からサービスエースを決め、その後も連続ポイントの錦織がキープ
<第1ゲーム> ベルダスコのサーブ。40-0からセンターにサービスエースを決めベルダスコがラブゲームでキープ
第4セット
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 T 計 錦 織 ○ ○ 2 ベルダ ○ ○ ◎ ○ ○ ◎ 6 ○はキープ、◎はブレーク、Tはタイブレーク
<第8ゲーム> 錦織のサーブ。ベルダスコに3連続ポイントを許し0-40。何とか2ポイントを返すが、最後はベルダスコがバックハンドのストレートを決めベルダスコが第4セットを奪う
<第7ゲーム> ベルダスコのサーブ。40-15から錦織がジュースに持ち込む。互いに譲らず6度のジュースの末、最後は錦織のリターンが返らずベルダスコがキープ
<第6ゲーム> 錦織のサーブ。40-15から2連続ポイントを奪われジュースに。錦織がバックハンドのクロスでアドバンテージ。最後はベルダスコのリターンが外れ錦織がキープ
<第5ゲーム> ベルダスコのサーブ。勢いに乗るベルダスコが3連続ポイント。錦織も何とか1ポイントを返すが、最後はショットが外れベルダスコがキープ
<第4ゲーム> 錦織のサーブ。15-0から3連続ポイントを失う。最後は錦織がバックハンドのクロスをネットにかけてベルダスコがブレーク
<第3ゲーム> ベルダスコがキープ
<第2ゲーム> 錦織のサーブ。40-0から1ポイントを返されるが錦織がキープ
<第1ゲーム> ベルダスコのサーブ。40-30からサービスエースを決めたベルダスコがキープ
第3セット
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 T 計 錦 織 ○ ○ ◎ 3 ベルダ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎ 6 ○はキープ、◎はブレーク、Tはタイブレーク
<第9ゲーム> 錦織のサーブ。30-40からベルダスコが力強いフォアハンドのストレートを3本続けて打ち込む。懸命に返す錦織だが最後はショットがネットにかかりベルダスコが第3セットを奪う。錦織は今大会初めてセットを失う
<第8ゲーム> ベルダスコのサーブ。40-30からベルダスコのドロップショットに追いついてバックハンドのストレートを決めた錦織がジュースに持ち込むが、ベルダスコがキープ
<第7ゲーム> 錦織のサーブ。30-30からベルダスコが強烈なフォアハンドの逆クロスを決める。ここで錦織が痛恨のダブルフォールトを犯しベルダスコがブレーク
<第6ゲーム> ベルダスコのサーブ。30-30からベルダスコのショットがアウトとなりブレークチャンスをつかんだ錦織がガッツポーズ。ベルダスコのダブルフォールトで錦織がブレーク
<第5ゲーム> 錦織のサーブ。40-0から2ポイントを返され、手痛いダブルフォールトでジュースとなる嫌な流れ。先にアドバンテージを取られながらしのぎ、最後はベルダスコのショットがネットにかかり錦織がキープ
<第4ゲーム> ベルダスコのサーブ。40-30から錦織のショットがネットにかかりベルダスコがキープ
<第3ゲーム> 錦織のサーブ。15-15からの長いラリーの最後は錦織の難しい体勢からの股抜きショットが返らずベルダスコのポイント。スタンドは大歓声、ベルダスコは苦笑いを浮かべる。15-40から強打に見せかけ飛び上がってからのドロップショットを決めたベルダスコがブレーク
<第2ゲーム> ベルダスコのサーブ。15-30からベルダスコのダブルフォールトで錦織にブレークチャンスが訪れるが、ベルダスコが連続ポイントでジュースに。最後は強烈なフォアハンドのクロスを決めたベルダスコがキープ
<第1ゲーム> 錦織のサーブ。30-40から粘りジュースに持ち込んだ錦織が2度のアドバンテージもしのぎ、逆にアドバンテージを取る。最後はベルダスコのショットがアウトとなり錦織がキープ
第2セット
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 T 計 錦 織 ○ ○ ◎ ◎ ○ ◎ 6 ベルダ ○ ○ ◎ ◎ 4 ○はキープ、◎はブレーク、Tはタイブレーク
<第10ゲーム> ベルダスコのサーブ。30-30から錦織が鮮やかなフォアハンドのクロスを決める。最後はベルダスコのショットがわずかにアウトとなり錦織が第2セットを連取。気持ちの入った力強いガッツポーズを見せる
<第9ゲーム> 錦織のサーブ。2度目のジュースで両者が見応えのあるラリーを展開するがベルダスコのフォアが痛恨のミスショットとなり、錦織にアドバンテージ。ベルダスコは悔しそうに「アーッ」と大声をあげる。最後はフォアハンドのストレートを決めた錦織がキープ
<第8ゲーム> ベルダスコのサーブ。30-40から錦織のリターンに対しベルダスコのショットがネットにかかり錦織がブレーク
<第7ゲーム> 錦織のサーブ。ベルダスコの力強いショットが冴え0-40とされるが、粘る錦織がジュースに持ち込む。しかし最後はベルダスコのリターンに対して錦織のフォアがわずかにアウトとなりベルダスコがブレーク
<第6ゲーム> ベルダスコのサーブ。30-40と錦織がブレークチャンス。長いラリーとなったがベルダスコのショットがわずかに外れ錦織がブレーク
<第5ゲーム> 錦織のサーブ。15-40からベルダスコのフォアハンドのクロスに対し錦織のショットがネットにかかりベルダスコがブレーク
<第4ゲーム> ベルダスコがキープ
<第3ゲーム> 錦織のサーブ。30-15からベルダスコを後方に下げさせてからの錦織のドロップショットが決まる。錦織がキープ
<第2ゲーム> 40-30からサービスエースを決めたベルダスコがキープ
<第1ゲーム> 錦織のサーブ。40-0から錦織がドロップショットを放つが、うまく拾ったベルダスコのドロップショット返しで1ポイントを返される。錦織がキープ
第1セット
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 T 計 錦 織 ◎ ◎ ○ ○ ○ ◎ 6 ベルダ ◎ ○ ○ 3 ○はキープ、◎はブレーク、Tはタイブレーク
<第9ゲーム> 錦織のサーブ。15-15から錦織の鋭いフォアハンドのクロスが決まる。40-30からベルダスコのショットがネットにかかり錦織が第1セットを先取
<第8ゲーム> ベルダスコのサーブ。40-15から錦織のクロスサーブに対しベルダスコのリターンがネットにかかり錦織がキープ
<第7ゲーム> ベルダスコのサーブ。40-0から錦織が2ポイントを返すが、最後はドロップショットを決めたベルダスコがキープ
<第6ゲーム> 錦織がラブゲームでキープ
<第5ゲーム> ベルダスコのサーブ。30-15からベルダスコのロブ気味の簡単なショットに対する錦織のショットは太陽が目に入ったのか大きく外れる。ベルダスコがキープ
<第4ゲーム> 錦織のサーブ。15-0から鋭い角度でバックハンドのクロスを決める。40-15からサービスエースを決めた錦織がキープ
<第3ゲーム> ベルダスコのサーブ。30-40から第2ゲームのお返しのように見事なドロップショットを決めた錦織がブレーク
<第2ゲーム> 錦織のサーブ。30-30から錦織が積極的に前に出てフォアハンドの逆クロスをたたき込む。3度のジュースの末、最後は意表を突くドロップショットを決めたベルダスコがブレークバック
<第1ゲーム> ベルダスコのサーブで試合開始。ベルダスコのダブルフォールトで0-15と錦織リード。0-30からバックハンドのクロスで強烈なリターンを決める。30-40からベルダスコのショットが外れ錦織がいきなりブレークに成功