5月13日、BNLイタリア国際(イタリア/ローマ、レッドクレー、ATP1000)はシングルス準々決勝。
第6シードの錦織圭が第13シードのD・ティエム(オーストリア)に6-3, 7-5のストレートで勝利し、マスターズ大会2週連続4強入りを決めた。
第1セット第3ゲーム、錦織はティエムの強打の前に先にブレークされる。
第4ゲーム、ブレークバックのチャンスを握るが、ティエムのサービスが良く、キープされる。
しかし、第6ゲームで相手ミスに乗じてブレークバックすると巻返し、第8ゲームもブレークして第1セットを先取。
第2セットは互いにブレークポイントをしのぎながらのキープが続く。
第11ゲームの勝負ポイントで錦織はストローク戦で優位に立つと、22歳の若いティエムのミスを誘ってラブゲームでブレークしてそのまま勝利した。
錦織は、試合を振り返り「相手のボールが重かったので難しい試合になったが、相手にミスが続いたのでラッキーだった。ミスを誘うという意味ではいいプレーができた」と語った。
経験値も、ゲームで主導権を握るには重要な要素を持つ。
ティエムは錦織の下の世代となり、復帰途中とはいえ、3回戦でR・フェデラーを下し、若手の中でも期待されている選手の1人であるが、経験の上では錦織が大きく上回った。
準決勝では前週のマドリード・オープンに続き同1位のN・ジョコビッチ(セルビア)と再び顔を合わせる。
通算成績は錦織の2勝8敗で、前回の対戦では3-6、6-7で敗れたが、ゲーム差以上に一段ずつであるが、確実に鉄壁の王者ジョコビッチへの対応に可能性が見え始めている。