11月16日、ATPワールドツアー・ファイナルズ(イギリス/ロンドン)グループ・ジョン マッケンロー予選ラウンドロビン。
第5シードの錦織圭は第1シードで世界ランク1位のA・マレー(英国)に7-6 (11-9), 4-6, 4-6で逆転され、大会史上最長3時間20分の死闘の末に惜敗した。
第1セット、立ち上がりから錦織は王者マレーと互角に打ち合い、互いのサービスキープのまま、タイブレーク戦へと突入。
第1セットだけで1時間26分もの熱戦となり、タイブレークでは合計20ポイントを戦い、勝利の女神がめまぐるしく入れ替わる。錦織に5本、マリーに2本のセットポイントがあったが、最後は錦織が11-9で奪取する。
第2セット、錦織は最初のサービスゲームでマレーにブレークを許すが、ブレークバックしてゲームカウント4-4へ追いつく。しかし、第9・第10ゲームを連取されてファイナルセットへ突入。
ファイナルセット第3ゲーム、錦織が2本連続のダブルフォルトをすると試合の流れはマレーに傾き始める。錦織は3ゲームを連取して追いすがるが、4度のブレークチャンスで1度しかものにすることが出来ず、そのまま、敗れた。
マレーとは今季4度目の対戦で3度目のフルセット。3月の国別対抗戦デ杯で4時間54分、9月の全米準々決勝では3時間58分、ともに5セットを戦い、デ杯はマリー、全米は錦織と勝敗を分けた。
試合後のインタビューで錦織は「もう少し自分がしっかりしていれば勝つチャンスがあった」と悔み「どんどん近づいている。テニスの差はなくなってきた」。最高の状態にある新王者マレーとの3時間20分の激闘はすでに世界最強と同レベルに達していることを証明した。
錦織のファイナルズの戦績は1勝1敗となり、現地時間18日に行われる1次リーグA組最終日に2年ぶりの準決勝進出をかける。日本時間18日午後11時以降にマリーvsバブリンカ(スイス)、同19日午前5時以降に錦織vsチリッチ(クロアチア)が行われ、マリーが勝つか、錦織が勝てば、錦織の準決勝進出が確定する。