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錦織圭、王者N・ジョコビッチに敗れ、ベスト4ならず!(全豪オープン2016)

Photo : http://www.ausopen.com/

1月26日、全豪オープン(オーストラリア/メルボルン、ハード)男子シングルス準々決勝。
第7シードの錦織圭は第1シードで世界ランク1位のN・ジョコビッチ(セルビア)に3-6, 2-6, 4-6のストレートで敗れ、ベスト4とR・フェデラーとの再対決は夢へと消えた。

第1セットは立ち上がりから、錦織は攻撃的なテニスを始動、自身のサービスゲームでも190キロ台後半のサービスを打ち、ストロークでもダウンザラインを狙い、迷いのないテニスを展開する。

しかし、第6ゲーム。サービスゲームで40-15とリードしながらも錦織は、ドロップショットをネットに引っかけてしまう。これを境に攻撃のリズムが狂い、ミスが続き、最後はダブルフォールトで自滅し、先にブレークを献上してしまう。

結果、錦織が第1セットを3-6で落とす。スタッツでウィナーの数は両者7でありながら、アンフォーストエラーはジョコビッチの9に対して14と攻め急いだ感があった。

第2セット第1ゲームで錦織は、いきなりブレークされ、続く第2ゲームで錦織が2度のブレークチャンスを握るが活かせず、ジョコビッチにサービスキープされる。
第5ゲーム、錦織はスマッシュミスからリズムを崩し、ジョコビッチの多彩なショットに翻弄されてまたしてもブレークを許す。
第8ゲーム、錦織は3度のブレークチャンスを活かせず、2-6で第2セットも落とす。第2セットのウィナーはジョコビッチが6に対して倍近い11。しかし、アンフォーストエラーはジョコビッチの9に対して22と、攻めていてのミスが多いというより、ジョコビッチによって打たされてのミスであり、致命的となった。
その後、錦織はメディカルタイムアウトを要求し、ロッカールームに戻り、気持ちも入れ替える時間を持つこととなる。

第3セット、第1ゲームで錦織は2本のダブルフォルトを犯しながらも、最後は気迫あるサービスエースでキープする。
第2ゲームで先にブレークに成功するが、第3ゲームでジョコビッチにすぐさまブレークバックされる。
第4ゲーム、リターンエースで錦織が2度めのブレークに成功するが、第5ゲームで再びブレークバックされる。
ブレークを奪っても、ジョコビッチに奪い返されるブレークバックが2度と、錦織は持ち味を発揮できないままのもどかしい試合展開となった。
第7ゲームでジョコビッチに3度目のブレークされ、追い込まれる。その後、錦織は高速ラリー合戦に持ち込むが、チャンスで決めるべきダウンザラインがネットにかかり、最後まで巻き返す糸口は見つからず。
第10ゲーム、最後はジョコビッチのバックハンドウィナーがサイドラインギリギリに深くささり、ゲームセット。

完勝でガッツポーズをする世界王者ジョコビッチの横を、錦織はうつ向き加減で満員のセンターコートを後にした。

試合後のインタビューで錦織は、
世界1位との差を聞かれると:
「きょうの試合を見るとまだまだある。弱点が内分、どこを攻めたらいいのか試合中に迷うこともある。大事なポイント、ゲームを取らせてくれない。」
2年連続でベスト8について:
良いプレーは出ているのであまり落ち込みたくはないが、一番強い選手とはいえ、もうちょっと何かできただろうと思う。自分の力を全部出せていなかった。悔しい。
次の対戦へのヒントはあった?:
頭の中で明確に(イメージは)あるが実行に移せなかった。ロンドンとここで2試合やってチャンスを見いだせない。ふがいないというか、何か変えないと勝てないのかなと思う。

果たして勝負にいった錦織の攻撃テニスは、世界王者ジョコビッチをどのくらい本気にさせたのだろうか。もしも、第3セットの前半のようなテニスが第1セットから出来たとしたら、大きく局面は変わったいたかもしれないが、それはタラレバ。錦織が自分のテニスができないようにさせたのがジョコビッチの今の強さであり、王者のしたたかさでもある。

錦織はジョコビッチに完敗をしたが、2年連続3度目のベスト8進出を果たし、今シーズンの確かな手応えを感じたのではないだろうか。
1回戦で元世界ランク16位のコールシュライバー、2回戦でA・クライチェック(アメリカ)、3回戦で第26シードのG・ガルシア=ロペス(スペイン)の攻めを受け止め勝利し、ベスト16で昨年の全仏オープンで打ちのめされた第9シードのJW・ツォンガ(フランス)との戦いで序盤から攻撃的なテニスを展開し、サービス強化した結果も現れ、重要なポイントで攻めきれないなどのマイナス部分も消えた。

錦織の次のステージは、2月8日から始まるメンフィス・オープン。相性の良い大会で前人未到の4連覇を目指し、全仏オープンへ弾みをつけることとなる。

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