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自民党総裁選が9月27日に行われ、石破茂元幹事長が新総裁に選出された。10月1日に国会で首班指名を受け、石破政権が誕生することが確実視されている。 総裁選は実質的に安倍首相の政策路線の踏襲を掲げる高市早苗氏と、安倍政治に一貫して反旗を翻してきた石破氏との決選投票での一騎打ちとなり、僅差で石破氏が差し切った。結果的に石破政権は10年ぶりに安倍派の後ろ盾を必要としない、よってその縛りのかからない政権となった。 少なくとも過去10年にわたり日本の政治を支配してきた安倍政治や安倍元首相が進めてきたアベノミクスと決別することは容易いことではない。また、それに取って代わる政策の柱に石破政権が何を据えるのかは、まだ必ずしも明確になっていない。 小泉構造改革からアベノミクスへと、日本は新自由主義的な構造改革路線を突き進んできたが、その間、経済成長は実現できず、今も「失われた30年」から抜け出せずにいる。ここにきてようやくデフレから脱却できたのはいいが、逆に物価高に襲われ資源インフレの可能性も出ているなど、国民生活は圧迫され続けている。そうした中にあって日本経済を新たな成長路線に乗せられるかどうかは、新政権にとって最重要課題と言っても過言ではない。 第一生命経済研究所首席エコノミストの熊野英生氏は、アベノミクスの弊害は大きかったと指摘する。なぜならアベノミクスは国内の経済格差を広げ、年金生活者や低所得者といった社会的弱者を苦しめる政策だったからだ。 岸田首相はアベノミクスに対してより分配を重視する「新しい資本主義」を掲げたが、権力基盤を安倍晋三氏や菅義偉氏に頼っていたために、ほとんど自らの主張する政策を実現することができなかった。しかし、統一教会問題と裏金問題で党内最大勢力の安倍派が壊滅状態に陥...
動画ID:so44154908
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