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「かぐまのちから岩」「山ぶしとたんじゃく棒」
「かぐまのちから岩」「山ぶしとたんじゃく棒」
小田急線沿いの郊外に引っ越した。ある夕方妻と二人で薬師池公園という所に行った。バスが通っているはずなのだが、野津田車庫とか淵野辺とか境川団地とか、聞いた事もない行き先を掲げたバスが次々に来て、どれがその公園に行くのかわからない。案の定乗り間違えて、目的地から2キロも離れたバス停で降りた。いかにも郊外という景色で、山や畑の間に大きな団地が点在している。公園は森に囲まれた谷あいにあった。神社や、江戸時代の農家などがあり、蜩がやかましいほど鳴いていた。大きな池には驚くほどたくさん亀と鯉がいた。妻が橋の上から煎餅を投げ与えると、水面がもり上がるぐらい寄って来る。亀にやろうとするのだが、亀は鈍いのでほとんど鯉に食われてしまった。その公園の近くにダリヤ園というのがあったが、妻が疲れたのでそのまま帰りのバスに乗った。バスは何度も同じような団地の中をぬけて行った。箱のような棟が規則正しく並んでおり、その中で一きわ高いのが給水塔であった。コンクリート製の巨大な塔で、縦に三つ小さな窓が穿ってある。真赤な夕空を背景に、黒々とそびえるその姿は、まるで地獄の獄吏のようだ。この巨人はこの団地にすべからく水を供給し、人々はみなそれを飲んで生きているんだなあと思った。しかし団地というものは大体どこでも同じようなものだ。アパート、植え込み、駐車場、スーパー、給水塔、その上に取りつけられたスピーカーから流れる夕焼け小焼けのオルゴール。私は子供の頃三重県四日市々の団地に住んでいたが、今窓から見える光景と少しも違わなかった。立ち話しているおばさん達や、自転車で帰る子供達、こういうものも、何かあらかじめ用意され、団地に備え付けてある付属品のようだ。ずっと向こうまで並んだ棟のどこかに、かつて住んでいた室があるような気...
動画ID:sm43943593
再生時間:51:12
再生回数:再生回数:258 回
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最新のコメント:流れ変わったな めいさく・・・(デケデケテ 変速の部分は特にいじ 4段変速の内部にグリ
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