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ハンセン病 文書が明らかにした“遺体解剖”の事実


ハンセン病 文書が明らかにした“遺体解剖”の事実

2020年12月7日 7時38分全国にある国立ハンセン病療養所に少なくとも1000人以上の入所者の遺体を解剖した記録が残されていることがNHKの取材で新たに分かりました。入所する際に本人に一律に同意を求めていた療養所もあり、専門家は「本来、医学目的で行われるべき解剖が常態化していたことを伺わせるもので、国は検証のためにも全国の療養所の記録の有無を速やかに調査すべきだ」としています。国立ハンセン病療養所で行われていた遺体の解剖をめぐってはこれまで詳細が分かっていませんでしたが、ことし9月熊本県の「菊池恵楓園」が施設などに残る資料から少なくとも389人の遺体が解剖されていたと明らかにし、元患者などからは全国の療養所での調査と検証を求める声があがっていました。NHKが熊本以外の全国12の療養所に同様の資料が残されていないかアンケートを行ったところ、鹿児島県の星塚敬愛園で1081人、青森県の松丘保養園で少なくとも112人の解剖を行った記録が残っていたことが新たにわかりました。現在、解剖は医師が必要だと判断すれば原則、遺族の同意のもと行うことができますが、「星塚敬愛園」では昭和40年代まで入所する際の誓約書で一律に解剖への同意を求めていたということで、NHKの取材に対し、「同意の取り方はいまから考えれば人権への配慮が不十分だったと考えられる。亡くなった場合には解剖されることが前提となっていたのではないかとみられ、のちの検証のためにも資料を残していきたい」と話しています。ハンセン病の問題に詳しい九州大学の内田博文名誉教授は「療養所が解剖の記録の存在を認めたことは今後、医学的な目的だったのか検証していくうえで大きなステップになる。本来、医学目的で行われるべき遺体の解剖が常態化していたことを伺わせるもので、国は速やかに全国の療...
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