５月２６日、男子テニスツアーのATPワールド・ツアー５００大会バルセロナ・オープン・バンコ・サバデル（スペイン/バルセロナ）シングルス決勝。
世界ランク５位で第１シードの錦織圭が世界ランク６６位のＰ・アンドゥハル（スペイン）に6-4, 6-4のストレートで勝利し、大会初、自身も初めてのクレーでの２連覇を成し遂げた。

１時間３４分のゲームであったが、クレーコートでの地元スペインのアンドゥハルとの対戦は時間以上にタフな試合内容であった。

第１セット、第１ゲームで錦織は安定しないサービスにつけ込まれ、アンドゥハルが先にブレーク。第２ゲームで錦織もブレークバック。第３ゲームから両者サービスキープが続くが、第１０ゲームで錦織がラリーで真骨頂の粘りを見せ、第１セットを先取。錦織のサービス確率は５６％。

第２セット、第１ゲームもアンドゥハルのブレークから始まり、序盤からリードを許す。第７ゲーム、ラブゲームでサービスキープし、第８ゲームで１度のチャンスでリターンを沈め、アンドゥハルのローボレーがネットとなりブレークバックに成功。
第９ゲーム、0-30まで攻められるが、相手のミスを誘い、最後はドロップショットを決めキープ。第１０ゲーム、錦織は30-0から追いつき、最後は伝家の宝刀であるバックハンドのリターンエースを決め、大会連覇を成し遂げた。

この試合、いずれのセットで先手を許すが、早い段階で安定したプレイで自分に有利なゲーム展開に戻した。この辺りもトップランカーとしての成長の証であろうか。錦織圭が今大会の連覇を果たしたことによって、今季２勝目、キャリア９度目の優勝となった。

Ｒ・ナダルの予想外の早期敗退もあったが、この勝利は、クレーシーズンを締めくくる全仏オープンの制覇に向けて大きな糧となったに違いない。